若年層利用者のアクセスをモバイルキャリアが「フィルタ」する、「モバイルフィルタリング」が業界に影を落としている。
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突然かつ一方的なキャリアによるフィルタリング制度の導入には誰もが疑問を感じる。
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しかし、この突然の導入は実はもっと過激な法案が提出されることに対するカウンターだ、という説がある。
有害サイト削除、民主が独自法案・プロバイダーに義務化
「自主的にフィルタリング規制を実施しているのだから、そんな法律は必要はないでしょう?」
という論陣を張るための施策ではないか、というわけだ。
これに先立ち、民主党は今回の「キャリアフィルタリング」に近い内容の法案を提出しているが(民主党:青少年の健全育成にむけ 携帯電話有害サイト接続制限法案提出)、検討中とされる法案の内容は「有害サイトの削除義務付け」に踏み込んでいるらしい。
ねじれ国会のとんだ副産物である。
モバイルフィルタリング制度の導入に『いかにも無理を通した』雰囲気が残っているのも、
「行政の裁量による自主規制と、有害サイトの削除義務付けという治安維持法を思わせる法律、どちらがマシだと思いますか?」
という、総務省のサイレント・メッセージなのかもしれないと思えてくる。
だからといって、モバイルフィルタリング導入に賛成するわけではない。
もちろん出会い系サイトや地下サイトの肩を持つつもりもない。
フィルタリングにしろ、サイト削除法案にしろ、
「危険な場所を立ち入り禁止にすれば、悪いことは起きない」
という仮説に立っている。
まずそれが場当たり的で、根本解決とは程遠い策であることを指摘したい。
人間はだれもが危険なものに惹かれるという本性を少なからず持っている。
危険などこかを規制しても、またどこかに形を変えて生まれるだけなのだ。
子どもたちが飲み込まれ、被害に遭わないようにするには、
その本性を持っているという事実を教えてあげたうえで、
そこにわけ入ってはいけないのだ、という自制心と自己防衛の意識をはぐくむしかない。
…と一度は書いてみたのだが、
しかしそんなことはきっと誰もが了解済みのことではないか、とも思えてきた。
「弱者保護」の表看板とはまるで異なる「絵」があるのではないか、と。
たとえば、モバイルWebが他メディアを圧倒する力をつけてきたこのタイミングだからこそ、
「いつでも骨抜きにできる安全弁を取り付けておこう」
「出会い系サイトの被害拡大を抑止するという目的ならば、反対しにくいだろう」
と考えた人がいたとしても、ぜんぜん不思議ではない。
考えすぎだろうか?
いずれにせよ、業界はもっと声を大にして反対活動をすべきだろう。
始まっている様子もないのが、ものすごく気になる。